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2004年7月11日 (日)

NGOとは(黒田かをり)

(「地球に乾杯!NGO」をご覧になった読者の方々が用いた検索エンジンでのキーワードを元に、以前掲載したコラムを厳選してお送りいたします。第1回:キーワード=「NGOとは」)

 「地球に乾杯!NGO」に寄せられた読者の方からのお便りの中に、「NGOの定義」についてのお問い合わせがあった。今回は、この場を借りて、「NGO」あるいは「類似語」の定義について、私の理解する範囲で整理してみたい。

 まず日本における一般的な解釈だが、国際協力NGOセンターが1年ごとに出版している国際協力ディレクトリーの2002年版の冒頭に、「NGO」という用語について~その概念と解釈~についてわかりやすく説明されている。引用すると、NGOは、国連が政府以外の民間団体との協力関係を定めた国連憲章第71条の中で明文化されてから、次第に使われるようになったが、今日では、経済社会理事会との協議資格やその他の国連機関との協力関係の有無に関係なく、開発問題、人権問題、環境問題、平和問題など地球的規模の諸問題に、「非政府」かつ「非営利」の立場からその解決に取り組む市民主導の国際組織及び国内組織を「NGO」と総称するのが、より一般的となっている。

 また、日本では、「NPO」と「NGO」の違いが、最も頻繁に聞かれる質問の1つとも言われる。このふたつの違いは、新聞紙上、学術論文、NGO・NPO実務者の著書やさまざまなハンドブックなどに説明されてきているが、わかりやすく言えば、「非営利組織は、利益を分配しないという点を強調するのに対し、非政府組織は、政府から独立しているという点を強調するが、これらは多くの場合、同じ実態を言い表す別の表現」と日本NPO学会の常任理事を務める大阪大学の山内直人氏は述べている(1999)。さりながら、NGOは開発協力など国際的な活動を行う団体、NPOは地域社会で福祉活動などを行う国内団体という意味で使われている傾向にあるようだ(JANIC 2002)。

 これらの他にも、非営利・非政府組織を表すのに、ボランタリー組織、サード・セクター・オーガニゼーション、民間ボランタリー組織、市民社会組織などさまざまな表現も使われている。どの用語もきちんと確立した定義があるとは思えないし、また国によって、使われ方がまちまちなので、国際的な会合などの際に定義が必要になることは少なくない。

 イギリスでは、日本の非営利セクターに相当するのは、ボランタリー・セクターと呼ばれている。イギリスのチャリティ法に拠りチャリティ団体として、イングランドとウェールズにおいて登録されているのは2002年3月末時点で161,333団体(スコットランドと北アイルランドはそれぞれ法律が異なる)、それにチャリティではないボランタリー組織や多種のクラブなどを加えると、イギリス全体でボランタリー組織の総数は40万団体にも上ると言われている。その構成組織の構造、活動範囲、法的立場、有給スタッフとボランティアとの割合、財源など、多種多様である。これは、日本の非営利セクターにも共通することである。英国ボランタリー組織全国協議会(NCVO)のスチュワート・エリクソン氏のことばを借りれば、「このような多様性のため、英国ボランタリーセクターに定義を持たせることは困難であり、それは『常に変わりつづける目標と、カメレオンのごときすぐ変化する内部構造』と描写される英国企業セクターより遥かにその定義がむずかしいと言ってよい。」そうだ (英国のNPO:JCIE 1997)。その中に、ソーシャル・サービス、文化・レクリエーション、教育・研究、開発・住宅、健康増進、環境、アドボカシー、国際活動、ボランタリズムとフィランソロピー活動などがカバーされている。前出の山内教授も「多様性こそ、非営利セクターを特徴づける重要な要素である。」と述べている。

 イギリスでは、日本と同じように、NGOと言った時に、国際協力活動を行う団体を指す場合が多いらしい。文献などでは、国際開発団体(人道支援活動も含む)などと但し書きをつけているものも多く見受けられる。なお、労働党によって1997年に改名され強化されたDFID(英国国際開発省)では、市民社会組織ということばを使うことが多いが、これは、NGOだけでなく労働組合などその他の非営利団体を加えているので、かなり広範囲な非営利団体をカバーするために使われているようだ。

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