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2004年10月18日 (月)

セネガル前夜(位田和美)

 私は現在、青年海外協力隊としてセネガルに暮らしている。人々の"テランガ(=持てなし)"と甘いアタイヤ(=中国茶)、そして大きなバオバブの木に迎えられ、早くも半年が経とうとしている。そもそも、なぜ青年海外協力隊としてアフリカの地を踏むことになったのか。ここでは、今に至るまでの経緯をご紹介したい。

 私は大学時代、会社員時代を通してアジア、特に東南アジアを追い続けてきた。それは、日本と東南アジアとの地政学的、政治経済的緊密性および個人的な歴史的経緯への関心に起因している。ところが、留学していたマレーシアに暮らすうち、上記の学術的関心を充足すると同時に、意外にも多くのアフリカ人留学生・研究者に出会い、東南アジアを構成する一国家としてのみならず、「中進国」「イスラム国」としての多面性をも有するマレーシアの国際性に改めて気づかされた。また、彼らを通して、黒人差別の存在というマレーシア社会の暗い一面を垣間見ることにもなった。

他方、彼ら自身は彼らの文化や風習を重んじ、互いに思いやり、誇り高く暮らしていた。そして私は、彼らとの対話を通して、彼らの人間としての懐の深さや自国の将来に対する熱意に次第に興味を持つようになった。協力隊受験時にアフリカ派遣を希望したのは、彼らを輩出したアフリカ社会をもっと知り、そのダイナミズムを多少なりとも感じることができれば、と思ったからである。

 その協力隊であるが、私は村落開発普及員として派遣されている。村落開発普及員とは何か。明確な定義はないが、一般に、農業や保健、教育、収入向上など、村落に関わる多様な分野の発展を、住民と共に考え、実現可能な改善策を住民とともに模索していく役割を担う、とされている。何とも曖昧な職業である。

 折しも、私はセネガル派遣前に2度ほどPLA(participatory Leaning and Action)研修を受講する機会があった。そこでは、PLAツールの習得よりも、むしろファシリテーターとしての心構え、住民に接する際の態度といった、住民のニーズ発掘に携わる外部者の人間性の探求、および理念としてのPLAの習得に焦点が置かれていた。これらの学習を通し、私は「住民とファシリテーター間、あるいは住民同士の相互の学習を通して」行動変容を促す、「住民に住民自身の課題について考える機会を持ってもらう」というPLAの理念と、私の途上国一般に対する関わり方との共通項を見出すことができ、さらにこのPLAの理念を実践に移したいと思うようになった。これには、村落という大きな集合体を抱え、総合的にどんな分野にも手を出すことのできる村落開発普及員という立場を活用するのが有効である。ましてや、青年海外協力隊ともなると、2年間一箇所に留まり、まさに文字通り住民と生活を共にしながら村落の抱える課題に取り組むのである。かくして私は、青年海外協力隊事業という制度の下、PLAを実践・活用し、住民の本当のニーズを追及してみたい、という課題を掲げ、セネガルへやって来たのである。

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