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2004年10月10日 (日)

マラウイ徒然(9)食糧危機(1)(小林由季)

「地球に乾杯!NGO」をご覧になった読者の方々が用いた検索エンジンでのキーワードを元に、以前掲載したコラムを厳選してお送りいたします。
第5回:キーワード=「食糧危機

 今回は「中小企業振興」の続きを書く予定でいたが、緊急性がある「食糧危機」があまり知られていないように思えるので、予定を変更した。しばらく「食糧危機」について書き、また「中小企業振興」に戻ることにしたい。

 マラウイでは2002年2月末に大統領が食糧不足による災害事態を宣言した。食糧不足といってもぴんとこないかもしれないが、まずは「いくら不足しているのか」ということを数字で追いかけてみたい。

 マラウイの農業カレンダーといいましょうか、食糧供給のサイクルは、12月から3月のメイズ栽培期を基準としている。穀物栽培期は12月から3月まで、穀物販売期は4月から翌年3月まで、というわけ方をする。

 2000/01穀物栽培期(2000年12月から01年3月まで)のメイズの不作に端を発した食糧不足は、2001/02栽培期中に500名以上が餓死するという事態につながった。そして2001/02栽培期も引き続き不作であった。マラウイ人の主食はメイズで食事の80%を占めているが、不作であったメイズの代わりになるキャッサバやさつまいも等の生産高についてはわずかに増えたものの、メイズの不作を補うには至らなかった。

 USAID Famine Early Warning System Network (FEWS) Malawi Food Security Report mid-Nov to mid-Dec 2002によれば、マラウイで必要な食糧は年間約247万トン(以後、トンとはmetric tonのこと)と見積もられている。それに対して、02/03穀物販売期(02年4月から03年3月まで)をまかなうため、国内で生産された食糧は177万トン。それと、02年4月以前から持ち越した備蓄食糧3万トンの合計は180万トンしかない。

 よって67万トンは国外から調達しなければならないが、昨年12月現在で、政府輸入分23万トン、援助分10万トンの計33万トンが流入しており、12月17日現在では事実上34万トンが足りないという計算になる。その内、今後の予定分が政府輸入分2万トン、援助約束分7万トンの計9万トンが予定通り流入すれば、残りの必要調達量は25万トンである。


マラウイ02/03穀物販売期(02年4月~03年3月)の食糧事情
必要な食糧の総量 247万トン
-)国内生産量 177万トン
-)前期からの備蓄食糧持ち越し 3万トン
=足りない量 67万トン
------------------------------
-)政府輸入分 23万トン
-)援助分   10万トン 10万トン
=12月現在で足りない量 34万トン
------------------------------
-)政府輸入予定分 2万トン
-)援助が約束された分  7万トン
=3月までに足りなくなる量 25万トン

 FEWSは、上記の必要調達量25万トンは統計に上がってこない近隣国からのインフォーマルな形での輸入でカバーされる可能性も大きく、今後の政府輸入及び援助予定分が速やかに入ってきさえすれば、3月までに必要な食料は総量としては流入するかもしれないと楽観的な見方を示した。

 しかし、仮に総量でみて国内に充分な食糧があっても、全ての人がその食糧にアクセスがあるのか、というのは別問題である。

(本コラムは2003年2月14日に発表されました。)続きはバックナンバーでご覧下さい。

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