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2005年4月 4日 (月)

女子教育を阻むもの(1):早婚、女子誘拐(利根川佳子)

(前回のコラム:ユニセフーエチオピアの組織について:部署間でのコラボレーション)

インターンでのアサインメントの一つは、ユニセフのGirls Education Initiative(GEI)の対象となっている学校の現状調査であった。実際に学校、地方役場の教育オフィスを訪問し、現場を見ることができたため、インターンシップの中で一番勉強になり、また一生忘れることができない経験となった。訪問した地域は、エチオピアの南部州(SNNPR:Southern Nations and Nationalities and Peoples Regional states)で、2週間かけて様々な村をまわった。

GEIは、学校の中でも男女の就学率のギャップが一番開いている学校を対象としている。そのため、当然ながら、学校を訪れると女の子は圧倒的に少ない。ダラ(Dara)郡のある学校では、年齢層はバラバラだが,1年生に男子が102人、女子が20人登録しており(この時点で既に男女の差は明らかだが)、4年生になると男子は34人、女子は3人となる。更に私が訪問した際には、4年生の女の子3人のうち、2人は結婚することになり、もう学校へ来ていないとのこと。つまり4年生の女の子は、たった一人しかいなかった。クラスを実際に見学したときには、彼女は一番後ろの席に座っており、1人でさびしそうだった。彼女にはぜひがんばって学校での勉強を続けてもらいたい。

この学校の女の子の状況からも見られるようにエチオピアでの女子教育の障害として、早婚が挙げられる。エチオピアでは、早い場合7,8才で結婚する場合も少なくない。若くして結婚することで、学校へ行くことが阻まれる。運良く夫が、妻が学校へ行くのを許可したとしても、妊娠してしまうとそこでストップ。早婚が女子教育を阻んでいる。

また、早婚を導く女子誘拐(abduction)もエチオピアでの女の子の教育を阻害している。女子誘拐は、結婚相手を探している男性側の家族によって行われる。なぜ誘拐するのか。エチオピアでは、伝統的に男性が結婚する女性の家族にDowry(結納金)を支払うことになっている。このDowryは、処女の女性とそうでない女性で値段が変わるのだ。処女であるとDowryは約400USドル、そうでないと約50USドルまで下がる。そのため、男性側の家族は、気に入った女の子を見つけると、誘拐し、レイプする。ひどいときには、妊娠するまでレイプする。そして、その女の子の家族にその事実を伝え、安くなった結納金を払い、結婚するのだ。伝統的には、処女でない女の子は社会的に受け入れられず、なかなか結婚できない。また、レイプされた女の子はその家の「恥」となる。女子側の家族は、その誘拐した男性側の家族の要求をのまざるを得ない。誘拐された女の子は、精神的にも肉体的にも傷つく。また、レイプによるHIV/AIDSの感染もありえる。エチオピアの法律で、女子誘拐は禁止されているが、実質的効果はほとんどないようだ。ユニセフのあるレポートによるとエチオピアの結婚の70%は女子誘拐によって行われているとある。

では、女子誘拐に対して、どのような行動がとれるのだろうか。次回のコラムで、更に女子誘拐について言及する。

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コメント

ミドリさん、はじめまして。利根川です。
このエチオピアの女子誘拐の風習について裁判官の友人に話す機会があったのですが、日本の法律では、誘拐して結婚した場合は誘拐した側は罪にはならないそうです。友人の話だと日本の昔の風習からそのような法律になっているのではないかといっていたので、ミドリさんがおっしゃっている日本の誘拐婚がそれにあたるのかもしれません。
どこの地方の風習なんでしょうね。私も知りたいです。

数年前に、テレビのバラエティ番組で、日本のある地方に残る誘拐婚の風習で、女性が男性を拉致として訴え、男性が有罪となったというようなレポートを観ました。
その村では代々、男性が適齢期になると、同じ村の適齢期の女性の家に突如おしかけ、村の若い衆が協力して女性をさらってきて嫁にするという風習が現代まで残っていて、男性としては、それにのっとって行っただけなので罪に問われるのはおかしい、という言い分でした。
今の時代に考えられないような話ですが、実際にその風習で嫁に来た50代らしい女性も当たり前のようにインタビューを受けていました。
この事について、実際、いつごろ、どこの地方で起こった裁判だったのかもっと詳しく知りたいのですが、ご存じの方いたら教えて頂きたいと思っています。

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