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2005年9月 5日 (月)

ケニア・タンザニアでのボランティア-その1 経緯 編 (早川元貴)

私の勤務するWHOの雇用形態はさまざまですが、11ヶ月短期契約職員というのが私の身分であります。要は、11ヶ月ごとにWHOとの契約を更新しなければいけないというものですが、新しい契約を交わし仕事を再開する前に1ヶ月間の無給休暇(コントラクト・ブレイク)をとらなければいけないという規則があります。短期契約職員の多くは、この無給休暇を利用して出身国に一時帰国するというのが通例であります。一時帰国を奨励しているためか、実際にWHOからも旅費が支給されます。

昨年7月からWHOに勤務し始めた私にも、今年の6月にコントラクト・ブレイクがありました。以前から、日本に一時帰国するという気は全く、1ヶ月の休暇を利用して私がしたかったことは途上国のフィ-ルドに行ってボランティアをすることでした。そのために、少し貯金などもしておりました(あまり貯まりませんでしたが)。

なぜ、途上国の現場に行きたいのか。しかも自腹を切ってまでボランティアをする理由とは何か。こう問われると未だに明快な答えが見つかっていないことを白状しなければいけませんが、一ついえることは、途上国の現場には自分で努力しないと中々いけないということであります。

職種やレベルにもよりますが、私のようにジュニア・レベルで資源動員などという仕事をしているとなかなか途上国に行ってプロジェクトの現場を見るという機会がありません。これは、別にWHOに限った事ではなく、以前勤めていたワシントンDCのNGOでも同様でした。すでに途上国経験のあるテキーと呼ばれる(?!)技術系専門職の人は、途上国の現場に行く機会が多くあるのですが、本部の組織管理を担当するジェネラリストにはなかなか現場に行く機会は回ってきません。少なくとも、それが私の印象であります。

泥臭い現場に足を運ぶことなく、途上国の問題を知った気になることはいくらでも可能であることも事実だと思います。その一方で、自分の目で見て体験したことのないことを語ることに、個人的な「罪悪感」のようなものを感じていたということも、今回、途上国のフィ-ルドに行ってボランティアをするを決めた理由の一つであったと思います。

将来のキャリアにも良いのでは、とふと思ったことも正直なところです。途上国の経験を積むには途上国の経験が求められるという開発業界において「無い経験は語れない」と開き直って、或いは諦めてしまうことも可能ですが、自分で切っ掛けを作ってでも途上国で自分の力を試し、それを将来につなげたいと少し野心的に考えていたこともまた事実です。とは言っても、「まあ、多寡が一ヶ月、生活が合わなくてもすぐ帰ってこれる」と結構気楽に考えてたりもしていました。

当初、ボランティア先は、アフリカにあるWHOのフィールド・オフィスなどを考えていましたが、WHOの職員規定でコントラクト・ブレイク中はWHOで働くことは禁止されているということで、他の受け入れ先を探さなければなりませんでした。最終的に受け入れていただいたのは、タンザニアのアルーシャに本部を置く東アフリカ共同体(EAC)という地域間機構です。現在、加盟国はケニア、タンザニア、ウガンダの三国、職員数200人ほどの小さな国際機関です。私は、そこの保健部門でボランティアをすることに決まりました。

採用のプロセスは簡単で、WHOの同僚の同僚に紹介されて、履歴書を送ったらすんなりOKの返事が来ました。電話面接もありませんでした。とは言っても、その同僚には仕事の忙しい中、わざわざ推薦文を書いていただくなど、非常にお世話になりました。全額自費でのボランティアということもありましたが、即採用となった一番の要因はWHOの同僚の紹介であったと思います。恥ずかしながら、その同僚に紹介されるまで、私はEACの存在すら知りませんでした。改めて、人脈、ネットワーク(コネではありません)の重要さを実感させられた思いです。
筆者プロフィール

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コメント

粒良さん、そうなんですよね。私も現地に行くまでEACのことは全く知らなかったのですが、地元(ケニア、タンザニア)では結構知られいるんですよね。その一方で、私の勤めた保健部門のことを知っている方はまだまだ少ないようで、ドナーにコンタクトを取るときは大抵NGOと勘違いされてしまいました。

早川さん、EACでのボランティアについて執筆されるということで、私は在タンザニア大でEACを担当していることもあり、早川さんがEAC本部でどのような感想を持たれたのかとても興味があります。

EACは確かにあまり知られていないですが(あるいは、外からみるとたくさんある準地域機関のうちのひとつに過ぎないということかもしれませんが)、タンザニアの英語の新聞を読んでいると、AU、SADCなど他の機関と並んで、EAC関連記事がかなりの頻度で掲載されていますので、実はタンザニア市民の間では注目(期待?)されているのかなと思います。このあたり、これから調べていきたいと思います。

早川さんのコラム楽しみにしております。

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